近田 政博 (ちかだ まさひろ)
略 歴
- 名古屋大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学
- 名古屋大学教育学部助手(比較国際教育学講座)、名古屋大学高等教育研究センター専任講師、助教授を経て、同センター准教授(名古屋大学大学院教育発達科学研究科高等教育学講座を兼担)。
- 現在、神戸大学 大学教育推進機構・大学院国際協力研究科教授
- 博士(教育学、名古屋大学、2003年1月)
研究課題
これまで比較教育学の観点からベトナムの教育についてフィールドワークに基づいた地域研究を行ってきました。特に政治体制の変化が教育制度や教育現場にどのような影響を与えるのかについて関心があります。直近では、2013年に施行されたベトナム高等教育法の翻訳を行いました。
高等教育学の領域では、研究大学における教員、職員、大学院生、学部生が能力を高めるための組織的支援のあり方について、大学をフィールドとして実践的なアクションリサーチを行ってきました。
おもな著作
比較教育学の著作
- 「翻訳 ベトナム高等教育法」『名古屋高等教育研究』第14号、名古屋大学高等教育研究センター編、2014年、ページ数未確定(越語訳)掲載サイト 2014.3.31
- 「ベトナム−新カリキュラムの導入で国際水準を目指す」馬越徹・大塚豊『アジアの中等教育改革−グローバル化への対応』東信堂、2013年、115-143頁(分担執筆)
- 「ベトナム−膨張する高等教育をどのように質保証するか−」北村友人・杉村美紀共編『激動するアジアの大学改革』上智大学出版、2012年、132-148頁(分担執筆)
- 「比較教育学研究のジレンマと可能性−地域研究再考」『比較教育学研究』第42巻、2011年、111-123頁(特集論文)。
- 『ベトナム2005年教育法』オンデマンド、2009年(越訳書)
- 『近代ベトナム高等教育の政策史』多賀出版、2005年(単著)
高等教育学の著作
- 『大学教員準備講座』玉川大学出版部、2010年(夏目達也、中井俊樹、齋藤芳子との共著)
- 『学びのティップス−大学で鍛える思考法』玉川大学出版部、2009年(単著)
- リチャード・ジェームス、ガブリエル・ボールドウィン『研究指導を成功させる方法−学位論文の作成をどう支援するか−』オンデマンド、2008年(英訳書)
- 『成長するティップス先生−授業デザインのための秘訣集』玉川大学出版部, 2001年(池田輝政、戸田山和久、中井俊樹との共著)。
ひとこと
2014年4月1日に神戸大学に着任いたしました。まだ関西デビューしたばかりです。本学教員としての本籍は大学教育推進機構にあり、ふだんは機構長(理事)、副機構長を補佐して、神戸大学の教育全体に関する運営業務を行っています。国際協力研究科においては比較教育発展論および教育協力論演習を担当します。私の教育・研究指導の基本方針は、@自分のリサーチクエスチョンを明確にすること(やりたいこと、できること、やる価値のあることのバランスをどうとるか)、A日本の教育状況について理解を深めること(外国に行くと必ず日本のことを聞かれます)、B個々の教育事象に潜む本質的問題を把握すること、Cバランスのとれた良き社会人をめざすことです。
専門家として社会で活躍するためには、組織内のコミュニケーション能力、論理構成能力、そしてメンタル面でのタフさが求められます。演習などを通して、みなさんがこうした汎用的能力を高めることを全力で支援します。神戸そして関西の文化についていろいろ教えてください。