教員紹介

金子 由芳 (かねこ ゆか)

略 歴

東京大学学士(法学), ジョージタウン大学LL.M., 九州大学博士(法学) 日本輸出入銀行(国際協力銀行)調査役, 広島大学大学院国際協力研究科助教授, 神戸大学大学院国際協力研究科教授を経て, 現在, 神戸大学社会システムイノベーションセンター教授・副センター長

研究課題

アジア地域の民事・経済法制を対象に,開発に伴う法制度の自律的発展の課題を,比較法的知見と地域研究とを融合する方法で研究しています。グローバル化や地域統合に伴う法制度統一化の波が襲うなか,地域の実状に根ざしたいかなる法整備が求められているか,タイ,インドネシア等のアセアン中核諸国や,ベトナム,ラオス, ミャンマー等の市場経済化諸国の動向にリアルタイムに伴走しながら,有用な政策提言をめざしています。

おもな著作

院生向けにひとこと

独り歩きする開発ジャーゴンの裏に隠れた規範問題を見抜くために, 法的視座は有用です。民主化,人権,法の支配,ガバナンス,効率…。政治的意図でラベル化された語彙が,具体的にどのような価値の選び取りであるのか,制度設計の詳細にしぶとく踏み込み,真実を暴く科学的分析の方法論を法は提供しています。その射程は成文法の比較を越えて、市井に生きるアジア各地の社会規範に向かいます。近代実定法が切り捨てようとしたかつての実定法は, 慣習法の名称で今なお生き続け, 次世代の制度構築へ向けたヒントを私たちに投げかけています。

オフィスアワー・連絡先

ykaneko[at]kobe-u[dot]ac[dot]jp