安井 宏樹 (やすい ひろき)
略 歴
- 東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学
- 日本学術振興会特別研究員,東京大学大学院法学政治学研究科比較法政国際センター研究機関研究員を経て
- 現在,神戸大学大学院法学研究科教授
研究課題
- ドイツ政党政治の展開。
- グローバル化・ヨーロッパ統合とドイツ政治の変容。
おもな著作
- 『混迷のドイツ』 東京大学 21 世紀 COE プログラム 「先進国における 《政策システム》 の創出」 ヨーロッパ政治研究叢書,2005.
- 「社会民主主義政党のイノベーション:ドイツを中心に」 山口二郎・宮本太郎・小川有美編 『市民社会民主主義への挑戦:ポスト「第三の道」のヨーロッパ政治』 55-80.日本経済評論社,2005.
- 「政党と政策革新:政権交代の可能性と限界」 城山英明・大串和雄編 『政治空間の変容と政策革新1:政策革新の理論』 187-201. 東京大学出版会, 2008. (谷口将紀と共著)
- 『政治空間の変容と政策革新4:政権交代と民主主義』 東京大学出版
会, 2008. (高橋進と共編著)
- "Social Changes and Organizational Adaptations in the Age of
Post-Welfare State: Diversified Responses of Political Parties
and Trade Unions in Germany." Kobe University Law Review 42:
13-27, 2009.
- 「ドイツの分割政府と立法過程」 日本政治学会編 『年報政治学:民主政治と政党制度』 303-321. 木鐸社, 2009.
ひとこと
民主化の 「第三の波」 (ハンチントン) が論じられてから随分と経ちますが,独裁へと向かう 「第三の揺り戻しの波」 が本格的に現れているような様子もなく,国連をはじめとする国際的な場においては,民主主義が人権などと共に 「普遍的価値」 として唱道されている状態が続いています。ですが,その民主主義が実際の政治の場においてどのような形で具現化し,機能しているのかというと,世界各地で千差万別。とても一様とは言えません。授業では,民主政治が有している普遍性と差異の側面,さらに言うなら,両者が相俟って作り出している民主政治の姿というものに,一歩でも近付いていければと願っています。