国際学に関する知識を身につけ、国際学を基盤として様々な事象に対する的確な判断のための論理的分析ができるように開発評価論、比較教育発展論等の科目を開設する。
本プログラムは、国際関係論、平和研究、開発運営論、教育開発論、保健医療、都市問題、国際防災、リスクマネジメントといった広範囲な領域に目を配りながら修士(国際学)が得られるようにしました。社会科学の実践的・理論的基礎と大局的知識を同時に深めていくことで、国際協力活動に積極的にコミットできる専門家・研究者の養成をめざしています。
また、本プログラムのカリキュラムは、開発・経済、国際法・開発法学、政治・地域研究の各プログラムと一体化された形で構成されているので、それらの基礎をふまえたうえで、人間開発・平和研究・国際防災といった学際的研究を深めることができます。
本プログラムの大きな特色は、人間開発(貧困削減、参加型開発、教育開発、保健医療、開発とジェンダーなど)、平和研究(紛争解決、平和構築、信頼醸成、人間の安全保障、平和教育など)、国際防災といった領域の諸問題を、従来のディシプリンの枠を超えた形で総合的に研究する能力を養成することにあります。
脱国境化の急速な進展に伴って複雑化する社会問題について考察を深めていくためには、経済学、法学、政治学といった旧来のディシプリンごとの境界を超え、学問横断的に検討していくことも時には必要となっています。
本プログラムがめざしている学際的な教育・研究の推進は、そのような時代の要請に応えようというものです。もちろん、学際的な研究を進めるにあたって、従来のディシプリンの基礎的知識の習得も必要不可欠です。そうした観点から、他の教育プログラムと連携した社会科学の基礎的カリキュラムも同時に用意しています。つまり、学問的基礎を固めながら、関心ある問題の学際的な事例研究や理論研究を可能にする点に、本プログラムの特徴があります。
本プログラムの修了生は高度な学術的専門性と高い実践力を身につけ、大学・研究機関や国連機関(ユネスコ、ユニセフ、世界銀行等)、アジア開発銀行、経済協力開発機構、国際協力機構などの開発援助機関、国・地方行政、マスコミ、一般企業、開発コンサルタントやNGO職員等、開発や国際交流のスペシャリストとして世界中で活躍しています。
小川 啓一 OGAWA Keiichi 教授 Professor
国際学プログラムでは、国際関係論、開発運営論、教育開発論、保健医療論、国際防災論などの幅広い学問分野にわたり、世界水準の研究に基づいた多彩な科目を提供しています。武力紛争、気候変動、人道危機、教育格差、感染症、大規模自然災害など、一国のみでは解決の難しいグローバルな課題はどのように生じ、どのように解決できるのか。国際機構、市民社会、企業などはどのような役割を果たせるのか。そのような問いを探求するにあたって、一つの学問分野を深めると同時に、複数の分野にまたがった学際的な視野を養うこともできるのが本プログラムの魅力です。