大学院国際協力研究科 (GSICS) は、国際舞台で活躍しようとする優秀な人材を育成し、その修了後の活動を通じて国際社会の発展に貢献することを目標としています。この目標のもとに、国際学、開発・経済、国際法・開発法学、政治・地域研究の4つのプログラムに属する教員が協働し、専門性と学際性の双方を重視した教育・研究を進めています。本研究科は、相互理解と人権尊重が共生に根ざした人類社会の実現に不可欠であると信じ、その実現に向け、教育、研究、さらには社会貢献活動を、互いに連携させながら推進してゆきます。
地球上では経済の脱国境化、貧困、紛争・テロ、地球温暖化、感染症の蔓延など、国家を単位とする従来の枠組みではとらえきれない、数々の問題が生じています。これらの問題に対応するために、さまざまな新しいかたちの国際協力が必要となることは疑いありません。本研究科は、そうした国際協力の一翼を担うことができるよう、学際的な教育・研究体制を整備しています。
本研究科では、日本語と英語二つの言語で講義を行っています。留学生も歓迎します。英語による博士課程前期課程と博士課程後期課程の教育・研究指導も用意しており、世界各地からの留学生が在籍しています。留学生は、本研究科全学生の約半数を占めており、その多くは開発途上国からの学生です。
国際学、開発・経済、国際法・開発法学、政治・地域研究の4つのプログラムを設け、学位取得に向けた体系的な教育・研究指導を行います。
広い学識を涵養するため、カリキュラムを柔軟に編成しています。法学、経済学、医学、保健学、工学、国際文化学の6研究科、経済経営研究所、大学教育推進機構、都市安全研究センターの学内機関の協力を得て、多面的な教育・研究を可能にしています。
実践的・応用的なアプローチを心がけるだけでなく、土台としての基礎研究、理論研究、実証研究も重視しています。こうした姿勢が多様化、複雑化し、日々変わってゆく諸問題に対応する能力の構築に役立つと考えています。
専任教員に加えて国内外の国際協力の実務家・専門家を客員教員・非常勤講師として迎えています。
新卒者のほか、各種の国際経験、社会経験や学問的背景を持つ学生を歓迎します。会社員や公務員のほか、NGO職員、ジャー ナリスト、教師、医師、看護師、助産師、薬剤師、国際機関・国際協力経験者、青年海外協力隊OB・OGなど、入学者はきわめて多様です。特別選抜入試も行っています。さまざまな方面で国際協力にかかわる、多彩な人材を養成しています。
在学生の就職を支援しています。世界銀行、ユニセフ、ユネスコなどの国際機関のスタッフによる就職セミナーや、国内企業への就職を希望する院生を対象としたガイダンス、情報交換を頻繁に行っています。
公益財団法人神戸大学六甲台後援会からの助成を受け、後期課程学生を対象とする「大学院生の在外研究支援事業」を設け、優れた在外研究計画を企画した学生に、在外研究のための財政的支援を行っています。その他にも各種の経済支援・助成があります。